スタッフコラム

2024.08.31

中古住宅は住宅ローン控除が受けられない?知っておくべき注意点と活用できるケース

中古住宅購入を検討しているけど、住宅ローン控除の条件が複雑で、不安を感じている人も多いのではないでしょうか。
中古住宅の場合、新築住宅と比べて住宅ローン控除の適用条件が異なる部分があり、受けられないケースもあるからです。
この記事では、中古住宅を購入する際に知っておくべき住宅ローン控除の注意点と、活用できるケースについて解説していきます。

 

中古住宅でも住宅ローン控除は受けられる?

中古住宅でも住宅ローン控除は受けられるケースがあります。
ただし、新築住宅と比べて、いくつか注意しておきたい点があります。

1:築年数

中古住宅の場合、築年数が住宅ローン控除の適用条件に影響します。
2022年以降は、1982年以降に建築された住宅であれば、築年数に関わらず住宅ローン控除の対象となります。

2:譲渡所得の課税に関する特例

住宅ローン控除を受けるためには、過去に譲渡所得の課税に関する特例を受けていないことが条件です。
譲渡所得とは、不動産などを売却した際に得た収入のことです。
例えば、過去にマイホームを売却し、購入した価格よりも高い値段で売却した場合に発生します。
譲渡所得が発生すると、本来は税金を納めなければなりませんが、一定額まで免除されたり、所有年数に応じて税率が軽減されたりする特例があります。
住宅ローン控除を受けるには、これらの特例を受けていないことが条件となります。

3:その他の条件

中古住宅でも、新築住宅と同様に、以下のような条件を満たす必要があります。

・住宅の引き渡しまたは工事完了から6カ月以内に、住宅ローン減税を受ける本人が住むこと
・住宅ローンの返済期間が10年以上あること
・合計所得金額が2,000万円以下であること
・床面積が50平米以上であること(合計所得金額が1,000万円以下の場合は40平米以上)
・住宅の一部を店舗や事務所などで使用していないこと

これらの条件を満たしていれば、中古住宅でも住宅ローン控除を受けることができます。

 

中古住宅で住宅ローン控除が受けられないケース

中古住宅で住宅ローン控除が利用できないケースもあります。
具体的には、以下のケースが挙げられます。

1:特例の適用を受けている場合

過去に、居住用財産の譲渡所得の特別控除や居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例を受けている場合は、住宅ローン控除を受けることができません。

2:投資用の住宅の場合

投資目的で購入した住宅は、住宅ローン控除の対象外となります。

3:住宅の引き渡しから6カ月以内に居住しなかった場合

住宅の引き渡しから6カ月以内に居住を開始しなかった場合も、住宅ローン控除の対象外となります。

4:合計所得金額が2,000万円を超えている場合

合計所得金額が2,000万円を超えている場合は、住宅ローン控除の対象外となります。

5:住宅の登記簿面積が50平米未満の場合

住宅の登記簿面積が50平米未満の場合は、住宅ローン控除の対象外となります。

6:住宅の1/2以上を事業に利用している場合

住宅の1/2以上を事業に利用している場合は、住宅ローン控除の対象外となります。

7:住宅ローンの返済期間が10年未満の場合

住宅ローンの返済期間が10年未満の場合は、住宅ローン控除の対象外となります。
中古住宅を購入する際は、これらの条件をよく確認し、住宅ローン控除が適用されるかどうかを確認するようにしましょう。

 

 

まとめ

中古住宅でも住宅ローン控除は受けられるケースがありますが、新築住宅とは異なる条件があります。
特に、築年数と譲渡所得の課税に関する特例は注意が必要です。
中古住宅を購入する際は、事前にこれらの条件をしっかりと確認し、安心して購入を進められるようにしましょう。